国道41号。
またしても高山市在住で同僚のHさんから聞いた話です。
Hさんのお父さんは昔、仕事の関係で、
よく国道41号を通って岐阜方面へトラックで出かけたそうです。
ある日、お父さんがHさんに
「おい、一緒に行くぞ!」とトラックに乗るよう、うながした。
(いつもはそんな事を言わんのに、おかしいなあ)と思いながら
一応トラックに乗って、一緒に仕事について行ったそうです。
その時は、特に何もなかったようです。
Hさんは、お父さんが何でそんな事を言ったのか不思議で
その理由を問いつめてみました。
話したがらないような雰囲気でしたが、
お父さんはしぶしぶ話したそうです。
この前、いつものように国道41号を走っとったら
多分、女やったっと思うんやけど
助手席側のガラスにべったりと顔が張り付いとったんや。
そのとき見た光景は、どうもはっきりしないようですが、
場所はちょうど飛騨川バス転落事故の慰霊碑の近くだったそうです。
しばらく走っとったらおらんようになった・・・とのこと。
「そんで怖かったもんで、私を連れて行ったんか!」
とHさんは憤慨したが、
ふだん、その手の話をまったく信用せず、
鼻でせせら笑っているお父さんが
いたずらっ気も出さず、そんな事を話したので
(本当にそやったんやろなあ)と思ったそうです。