2010年04月06日

一本調子

昔、芝居の稽古をした後、
信頼できる筋に私の演技への感想を尋ねたら
「セリフが一本調子」と言われて、はっとした事があります。
これ結構、私にとっては「致命傷」を与えました。落ち込みました。

「一本調子」と言ってもいろいろあると思いますが、
しゃべりの声の高低や、感情表現が一本調子というのは、
その周囲にとってはかなりしんどいかと思います。

とにかく、ずっと同じトーンのしゃべりというのは
なぜか聴きづらいというか、イライラさせられます。
なんなんでしょうね。

実は仕事関連なんですが、電話での会話などで、
ずっと同じトーンでしゃべる人がいるんですよ。しかも大声で。
特にトラぶった時なんかはそんな感じなんですがね。

最初の5分くらいは、それほど気にならないんですよ。
でも、そもそも話好きな人なので、長いんです、会話が。
すると、すぐ近くにいる私はずっと聞かされるわけです、
その一本調子を。

そうなってくると事態は最悪でありまして、
話す内容にも一貫性のない場合が多い人なので、
一本調子への嫌悪感と、心の中での秘かな突っ込みが
混然一体となって殺意すら湧いてきます。

そういう場合はトイレに行って、ついでに外の空気を吸って
気分転換をすることになるのです。
それで済めばいいんですが、
たいていの場合は長電話が終わっていない。
んで、また苦行に陥り、耐えるわけであります。

ただ先日、ある一件がありまして私が切れまして
その人に対し、思いっきり暴言を吐かせていただきました。
脳裏に一瞬「解雇?」の文字が浮かびましたが、
ずっと我慢して溜まりに溜まった毒気は止りませんでした。

その人も何か言い返していましたが、
ふざけた言い訳は許しませんので、
私も大声で断固押しきり、黙らせました。
こういう時は、私も結構強情だし、口も滑らかになるのですよ(笑)。

まあ、悪い人ではないので、
とりあえずクビは免じてくれたようでしたが。

そのおかげで、私に対しての長話は極端に減りましたが、
電話や接客などでは相変わらず長々と
一本調子で話をしてみえます。・・・苦行は続いています(笑)。

ただ、あの一本調子さえなければ
私ももう少し我慢できたかもしれないのに(笑)と思うのですが。

思えば芝居を観ていて、
一本調子のしゃべりをする俳優が出てくると、
自分のことはとりあえず棚において言わせてもらえば、
正直、大幅マイナス評価になります。

なんと言ったらいいのか、俳優が客に対して
言葉を伝えようとしていないんじゃないか、と
思ってしまうんですね。上滑りして聞こえてしまう。
客が置き去りにされている感覚、と言ったらいいんでしょうか。
理屈でなく、生理的に受け付けないんですね。

そんな演技を、私自身がやっていたんですから、
あの時のお客さんには申し訳ないことをしたと思います。
反省してます。
あれから数年、一本調子が治ったとは言えませんが、
忘れず、できるだけ意識するようにはなりました。

・・・他人の一本調子は良く分かるのですが、
自分のこととなると、なかなかうまくいかないものです。
他人のことを、そう「ああだこうだ」と言えんなあ、と
反省するこのごろです。・・・一本調子は相変わらず嫌だけど(笑)。

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Posted by ねた at 15:49│Comments(0)よろず事
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